部落解放に生涯をかけ、
今も、全国をかけめぐる、中山英一。

”かあやん”は中山をこう呼んだ。
「英ちゃん」
いじめられ続けた小学校時代。

「自分はダメな人間だ」と思いこんでいた
二十歳までの青春時代。


差別は、中山から「にんげん」そのものを奪いとろうとしていた。だが、いくつかの出会いが中山の生き方を変えていく。水平社運動の精神を引き継いだ中山は、戦後の長野県300の被差別部落をくまなく歩き始める。ゼロからのスタート。その歩みのなかで、中山が目にした現実はなにか。求めてきたものはなにか。そして未来に伝えようとしていることは。

そこに迫ろうとしたとき、中山の原点が明らかになる。それは、70年前の修学旅行の被差別体験。それ以来二度と訪れることのなかった新潟県直江津に中山は降り立つ。大切なものを取り戻す営みが始まろうとしていた。

小学校時代唯一の味方であった同級生と再開した中山は、今度は自分を差別していた同級生に会うため受話器をとる。



QuickTime 7.2(Windows XP or Vista

ダウンロードはこちらで