2003年度活動報告

【設立総会】

総会写真

2003年 8月10日、 設立総会

2003年11月20日、 県からNPO法人として認可

2003年11月21日、 法務局に登記

【情報提供・講師派遣事業】

《講師派遣事業について》

設立以来電話での相談、依頼を中心に数十件の問い合わせがありました。

その中で講師を派遣したのは
   新潟県・新潟県人権同和研究集会(部落問題)
   豊田村人権のつどい(知的障害者問題、高齢者問題、外国人問題)
   東京荒川商業高校定時制(部落問題)
   中条村人権村民集会(人権問題全般)
   中条村職員研修(部落問題)
   南牧村人権村民集会(DV問題、男女共同参画)
   解放同盟須高地区(福祉とNPO法人設立)
   部落解放人権政策飯水地区集会(HIV、性教育)
   松代西条小学校(部落問題)
   東部町(人権と福祉)
   長門町町民大会(HIV、性教育)
   佐久市(人権と福祉)
   中高地区部落解放研究集会(人権のまちづくり、部落問題)
   東部町東部中学校生徒講演会(2回、部落問題)
   東部中学校教師研修会(部落問題)
   北信地区部落解放人権政策実行委員会(人権センターの活動)
   部落解放県民共闘会議総会(人権センターの活動)

その他直接講師と連絡を取って頂いたケースや、来年度に向けての相談などがありました。

【相談・支援事業】

《相談・支援について》

@人権センターながのの存在がそれほど知られていない中で、いくつかの相談があり一緒に考え支援していくことができました。
特に、部落差別により結婚問題に悩んでいる青年からの相談では、「教えてください」というメールから始まりました。 両親はじめ、きょうだい、親戚からも反対され、どうしたらいいのかというものでした。
いろいろな話を進めることで、二人で生活をはじめ入籍することになり、本年2月に友だち知人たちで結婚式とパーティーが行われました。
未だ差別という問題は残っていますが、親きょうだいへの話し合いなどの取り組みを進めていきます。とてもステキな二人です。 これからも一緒に向かい合い歩みます。(報告できる範囲で口頭報告します)

A職場における差別問題の相談もありました。関係者への事実調査も行いました。(報告できる範囲で口頭報告します)

BDVで苦しんでいる人からの相談、精神障害者からの相談など支援という視点を持って取り組んできました。

多くのスタッフ、サポーター、相談支援員の必要性を感じています。

【研修等企画相談支援事業】

市町村や各機関で行われる人権に関わる研修についての企画相談も相次ぎました。

講師依頼の際も、人権センターながのとして内容案を依頼者に示し、講師選定案などを相談させて頂きました。

@豊田村では、地域の実情に会わせ、より身近な問題提起として企画書を提出しました。
そこで高齢者問題、知的障害者問題、外国人問題の当事者によりパネルディスカッションを行い、人権センターながのからの派遣スタッフがコーディネイトしました。

A大阪市立大学、人権問題研究センターから本県に現地学習にこられ、被差別部落の現地、当事者との話など、人権センターながのとして案内・説明しました。

B中高地域における研究集会でも、中野市、山ノ内町、木島平村、野沢温泉村の人権担当職員によるパネルディスカッションを人権センターながのの側から企画として提案し、コーディネイトしました。

この他単に依頼に応えるというスタンスではなく、「こうしてみませんか」という提案を、その実態に即してやってきました。

【交流連携促進事業】

(反差別情報ネットワーク)

@2003年12月7日、「活・粋・意気・憤・生きる」つどいを開催し、70人が参加。
「外国人問題」「障害者問題」「部落問題」「女性問題」「薬害エイズ問題」の当事者から提起頂き、その後食の交流会で各国、各地域の食べ物等で交流を深めました。

Aさまざまな差別に取りくむ人たちと交流・情報交換を行ってきました。
10月13日、滞日外国人問題を中心に報告を受けました。その後焼肉交流。

「活・粋・意気・憤・生きる」つどい写真 焼肉交流写真

「活・粋・意気・憤・生きる」つどい

70人に参加して頂きました

このつどいには会員をはじめ、さまざまな差別に取り組むひとたちに呼びかけて50人を想定していましたが、予想に反して大勢の方々に参加して頂きました。 懐かしい顔、直接連絡した覚えのない人も会場でお会いすることができました。

木島知草さんの進行で「外国人問題」横谷マリアさん、「障害者問題」桜井真一さん、「部落問題」星沢重幸さん、「女性問題」片桐弥栄子さん、「薬害エイズ問題」池田今朝治さんからそれぞれ伝えて頂きました。 自分自身のことを中心に話される言葉のおもみと現実の厳しさを改めて心に刻みました。

会場は単におもみと厳しさではなく、その差別と向かい合っていこうとする参加者の「にぎやかさ、あかるさ(表現のしようがなくすいません)」がありました。

一人ひとり時間が少なく報告して頂いた人、参加された人にも申し訳ありませんでした。

食の交流会では本場のタイ料理トムヤンクン、うまかった。横田さんたちありがとう。
 馬のモツこれもうまかった。西藤さんありがとう。牛のもつこれも、砥石さんありがとう。
 牛すじも高橋さんありがとう。(なんか肉ばかり?)いや、それだけではなく菜っぱのぼたもち、芋のおもち、各種漬け物、鶏軟骨、そばだんご汁(?だんごの形あったっけ)などなど
 皆さんありがとう。うまかった。

このつどいに、佐久市中込中学生も参加してくれました。
 部落差別で結婚を反対されているお二人も参加してくれました(「教えてください」とメールで相談されてきたお二人です)

このつどい、またおこないたいと思います。一つひとつ時間をかけて掘り下げた講座等も計画していきたいと思います。

【啓発推進、人材育成事業(福祉のまちづくり)】

セミナー写真

介護保険制度がスタートしたが、差別の現実も中でより深刻な実態を抱えている人たちに「制度があっても福祉が素通りする」実態があります。 部落問題では「昔さんざん差別した人たちが大勢集まっている(福祉)施設へは行きたくない」といった状況や、実際に現場では差別が相次いでいます。 また、無年金、一割負担などの課題もあります。

こうした中で、差別の現実と人権の視点をもった人材を私たちの側から育成していければと取り組みを行ってきました。

@2003年8月26日、「人権と福祉のまちづくり研究セミナー」を開催し40人が参加されました。

A2級ヘルパー講習をNPO法人わっこ福祉会と共催で行ってきました。
2004年1月から3月末まで(130時間)の日程で、21人が受講しました。

【調査研究事業】

長野県部落史調査委員会と連携のもと月一回のペースで行ってきました。

なお、次年度に向け、人権センターながの「部会組織」として位置づけていく方向も検討されてきました。

《教育部会の発足に向け》

人権センターながの「教育部会」発足に向けた呼びかけに、当初130人の元・現教員を中心に応えてくれました。

再確認含め、一からの取り組みを再度行うために、2003年10月26日、教育部会発足に向けた会議を30人の参加で行いました。

地域組織の機能も考え、各地で事前の打ち合わせを行いました。
 2003年12月19日、上小地域
 2004年 1月25日、長野更級埴科等地域
 2004年 1月30日、佐久地域

県解放教育研究会との話し合いもされてきました。 同会は人権センターながのに参加し、教育部会として今までの成果を引き継ぎ「組織解散」統一していく方向が示されています。

《会員加入に向けて》

市町村はじめ多くの方から問いあわせがありました。

年度途中ということもあって、積極的な加入のはたらきかけをひかえてきましたが、来年度は目標を持って具体的に進めます。

本年度の状況
  正会員  44
  個人賛助 18
  団体賛助 17(48口)